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2016年 新作映画ベスト30

年間ベスト 2016年 映画

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年末恒例の振り返りの記録、ラストのその5  新作映画編です。
今年は一気に30本いきたいと思います。

 

 

昨年のベストはこちら。

 

 

過去のベスト作品は以下のとおり。(過去記事へのリンクです。)

2015年『恋人たち
2014年『ゴーン・ガール
2013年『ゼロ・グラビティ
2012年『アルゴ
2011年『ブラック・スワン
2010年『(500)日のサマー

 

今年の劇場鑑賞本数は135本、その中からのトップ30です。

各作品のポスターに予告編がリンクしてあります。 

 

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30位『何者』(三浦大輔

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作品の撮り方や演出に関してはもっといい作品もあったけれど、あまりにも自分の人生と切り離せない作品でした。

 

 

29位『マジカル・ガール』(カルロス・ベルムト)

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 ヨーロッパ映画でたまにある非常にドライで底意地の悪い映画。何が起きたかを敢えて見せず、観客の考えうる“最悪の事態”、それ以上のコトを想像させる演出が良かったなと思います。

 

 

28位『ロブスター』(ヨルゴス・ランティモス)

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 前述の『マジカル・ガール』同様、本当に底意地の悪い映画だな、と。恋愛をしなければいけない環境では対象には巡り合えず、恋愛をしてはいけない環境で恋愛対象に巡り合ってしまう。今後も性格の悪い映画を撮り続けてほしい。

 

 

27位『ヴィクトリア』(セバスチャン・シッパー)

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 機材や技術の進歩でワンカットに見せることはそんなに困難なことではなくなり玉石混交いろんな表現が出てきましたが、しっかりとワンカットの必然性がある映画だったと思います。まさに一夜だけの悪夢。

 

 

26位『胸騒ぎのシチリア』(ルカ・グァダニーノ)

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25位『溺れるナイフ』(山戸結希)

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24位『ヤクザと憲法』(土方宏史)

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今年のドキュメンタリーではナンバーワンでした。出てくる人物がみなチャーミングで、実在する「人」を最も丁寧に捉えた映画だと思う。結局のところ、この世界に正解などないことを示唆する作品こそが優れたドキュメンタリー、映画、作品であるのかなと。

 

 

23位『オーバー・フェンス』(山下敦弘

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運動する蒼井優が久しぶりに観られるだけで一見の価値あり。確かにドン詰まりの話ではあるのだけれど、ものすごく抜けのいいラストだったなと思う。草野球が出てくる映画『3-4x10月』の他にも良作があったような。

 

 

22位『グランドフィナーレ』(パオロ・ソレンティーノ)

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21位『退屈な日々にさようならを』(今泉力哉)

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今泉監督作品、今年は『知らない、ふたり』もありましたが、こちらをチョイス。「死」と「好き」と「日常」とほんの少しの「ユーモア」が地続きになっていることを改めて実感させてくれる作品。今泉監督、売れてくれー!

 

 

20位『ひそひそ星』(園子温

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福島の風景にほんの少しの演出を加えることでSFとして成立させたことに、園子温の地肩の強さを感じた。来年公開の『アンチポルノ』、冨手麻妙さん主演ということで否が応にも期待値が高くなる。

 

 

19位『コロニア』(フローリアン・ガレンベルガー

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軍事クーデターに巻き込まれ拉致された彼氏を隔離された狂信的な施設から救うお話。閉じた世界の異常性、教祖の子供に対する嫌悪感ばっちりのイタズラ描写、最後の最後まで飽きさせないエンタメ映画としてのサービス精神と、凄く自分好みの作品でした。

 

 

18位『ちはやふる 上の句』(小泉徳宏

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やっぱり机くん推し。登山シーンのカットバック繋ぎは年間通じてもベスト級の編集。だからこそ、下の句での机くんの背景化が少し物足りなかった。

 

 

17位『二重生活』(岸善幸)

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16位『太陽』(入江悠)

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15位『リップヴァンウィンクルの花嫁』(岩井俊二

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綾野剛のキャラクターがどこかで裏切るだろうと思うような軽薄さで、最後まで胡散臭いだけの人というところが凄く象徴的だな、と。結婚式の余興シーンは、今年一番(良い意味で)悪寒が走った迷シーン。

 

 

14位『父を探して』(アレ・アブレウ)

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13位『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(アダム・マッケイ)

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サブプライムローン崩壊の裏側で大金を稼いだ男たちの物語。中盤から終盤にかけて全く物語が進まず、観ているこちらがヤキモキしてしまう。結末も全く後味が良い映画ではないけれど、その苦さが凄く“リアル”。

 

 

12位『クリーピー 偽りの隣人』(黒沢清

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11位『アメリカン・スリープオーバー』(デヴィッド・ロバート・ミッチェル

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イット・フォローズ』も良かったデヴィッド・ロバート・ミッチェルの長編デビュー作。誰もが過ごした時間、青春といわれる時間を指して"Myth"と言っちゃうことがカッコいいなと思います。

 

 

10位『サウルの息子』(ネメシュ・ラースロー

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映画のほとんどが主人公の後頭部の画角なので、主人公の視点からアウシュビッツを見ることになる。見せるところ、見せないところの取捨選択がいちいち秀逸、去年の『野火』に並ぶ戦争という名の地獄巡り映画。
 

 

9位『オデッセイ』(リドリー・スコット

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どんな危機的状況においても、楽しみと理性を失わないこと。その一点に貫かれた作品。世界レベルの頭脳が、しがらみ抜きに協力するところも本当に良い。『悪の法則』と同じ監督とは到底思えないくらいポジティブな世界。最終的に誰も死なないところも好きだし、最後のワンカットからエンディングへの切れ味も最高。

 

 

8位『シン・ゴジラ』(庵野秀明

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それぞれがそれぞれの役回りを全力でこなすことで1つの大きなプロジェクトを完遂するエンタメ映画、その点では『オデッセイ』と共通している。あと、映画で東京が本当に崩壊して絶望的な感情になったのは初めてかもしれない。壮大な避難訓練映画でもあるよね。

 

 

7位『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ)

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MCUを一通り観てきた人からしたら、ご褒美のような映画でした。今年の『デッドプール』然り、『ドクター・ストレンジ』、『GUARDIANS OF THE GALAXY VOL. 2』、『スパイダーマン:ホームカミング』 とこれだけ作品出しておきながら、全く質が衰えないことが驚異的。

 

 

6位『ドント・ブリーズ』(フェデ・アルバレス

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5位『海よりもまだ深く』(是枝裕和

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4位『エクス・マキナ』(アレックス・ガーランド

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3位『この世界の片隅に』(片渕須直

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2位『永い言い訳』(西川美和

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1位『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(リチャード・リンクレイター

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というわけで、2016年の優勝はリンクレイター新作に。ただトップ5に関してはほぼ横一線。今年の基準はこのツイートが割とすべてのような気もします。

ですので、観た直後のテンションよりも、観て1週間くらい経っても頭の中で反芻している映画が上位を占めました。例年以上に今の心情や状況が反映されたベスト5だなーと。

 

その他トップ30から漏れた次点として、4月~6月の日本映画の公開ラッシュほぼ全作品です。

 

ひとまず今年はこの辺で、とにもかくにも2017年も面白い映画がいっぱいあるといいな! 

 

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ワースト『湯を沸かすほどの熱い愛』(中野量太)

 演出や役者陣の演技に関しては全く申し分ないし、むしろ優秀な方だと思います。ただ、個々のエピソードに対しての違和感が拭えないまま最後まで行ってしまった感じ。ざっくり言えば、全編通じてデリカシーがないなぁと。
 一つ挙げるなら、制服を隠された娘の対抗した方法(教室で制服が返ってくるまで下着姿になる)が100歩譲ってありだとして、その後の学校描写が一切ないのはズルいなぁと思う。個人的には問題解決どころか、余計に面倒なことになっているような気も…。
 確かにお話としては「良い話」だし、実際劇場で泣く声もあったから、ある程度支持される分にはいいんですが、これが各映画賞で軒並み上位に来ることに猛烈な違和感を感じたので、敢えてのワーストとさせていただきます。

 

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【2016年 新作映画ベスト30】

1位『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(リチャード・リンクレイター
2位『永い言い訳』(西川美和
3位『この世界の片隅に』(片渕須直
4位『エクス・マキナ』(アレックス・ガーランド
5位『海よりもまだ深く』(是枝裕和
6位『ドント・ブリーズ』(フェデ・アルバレス
7位『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ)
8位『シン・ゴジラ』(庵野秀明
9位『オデッセイ』(リドリー・スコット
10位『サウルの息子』(ネメシュ・ラースロー

11位『アメリカン・スリープオーバー』(デヴィッド・ロバート・ミッチェル
12位『クリーピー 偽りの隣人』(黒沢清
13位『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(アダム・マッケイ)
14位『父を探して』(アレ・アブレウ)
15位『リップヴァンウィンクルの花嫁』(岩井俊二
16位『太陽』(入江悠)
17位『二重生活』(岸善幸)
18位『ちはやふる 上の句』(小泉徳宏
19位『コロニア』(フローリアン・ガレンベルガー
20位『ひそひそ星』(園子温

21位『退屈な日々にさようならを』(今泉力哉)
22位『グランドフィナーレ』(パオロ・ソレンティーノ)
23位『オーバー・フェンス』(山下敦弘
24位『ヤクザと憲法』(土方宏史)
25位『溺れるナイフ』(山戸結希)
26位『胸騒ぎのシチリア』(ルカ・グァダニーノ)
27位『ヴィクトリア』(セバスチャン・シッパー)
28位『ロブスター』(ヨルゴス・ランティモス)
29位『マジカル・ガール』(カルロス・ベルムト)
30位『何者』(三浦大輔

ワースト『湯を沸かすほどの熱い愛』(中野量太)